家の購入時にかかる諸費用にはどのようなものがあるの?
家の購入にあたってはさまざまな費用がかかります。
多くの人が思い描く購入費用というのは、たいていは建物本体と、建物の敷地に当たる土地を購入する費用のことですが、実はこれだけでは終わりません。
諸費用という名目で、さらに費用がかかるおそれがありますので、最初の資金計画を立てるのにも、諸費用の部分までを含めたトータルの金額を正確に割り出しておくことが重要です。
もしもこうした検討をおろそかにしてしまうと、後になってから軽く予算をオーバーしてしまい、慌てることにもつながりかねません。
たとえば家が完成して引き渡しとなれば、その所有権を他人に対しても主張できるようにするため、法務局という国の役所に対して登記の申請をすることになります。
このときに登録免許税という税金を納付しなければなりませんが、課税標準に税率を掛けて税額を計算します。
マイホームとして実際に住む場合には、他の用途の建物とは違って軽減税率が適用されるとはいえ、基本的には土地と建物それぞれの価値に応じて税額が高くなると考えても間違いではありません。
加えて登記申請は法律の知識がない素人にはハードルが高いため、司法書士などの専門家に依頼をすることになります。その際の報酬もやはり支払う必要がありますので、これも諸経費の一部といえます。
ほかには新築・中古の購入の区別にかかわらず、不動産取得税という税金もかかります。
これは都道府県の税金の一種で、実際に住み始めてからかなり期間が経過してから納税通知がやってくるため、つい忘れがちになってしまうものです。
税額は不動産の価値に応じて決まるという基本は同じですので、やはり前もって準備しておくことが必要です。
税金に関連していえば、土地に対しては消費税はかからないものの、建物本体のほうは消費税の課税対象となります。
住宅ローンなどで対応可能とはいえ、もともとの金額が大きいだけに、諸費用とはいっても相当の金額と考えておく必要があります。
ほかに契約書に貼り付ける収入印紙、新居に住むために家財を移動させるための引っ越し費用なども、諸費用として見込んでおくべきものです。
このように考えると、不動産そのものの取得には直接的にかかわらない費用とはいっても、決してあなどれない金額になることがわかります。
資金計画のなかでどれほど織り込んだかによりますが、土地と建物以外はすべて諸費用という考え方をした場合には、電気やガス・水道の配線または配管工事、庭や塀などの外構工事の費用もプラスされますので、実はトータルで見た金額の2割から3割を占めてしまうおそれがあります。