資金計画を立てる際に押さえておきたい住宅ローンの金利
人生で1番大きな買い物と言われる住宅。特に住宅ローンを利用するとなると支払いは何十年にも及ぶので、綿密な資金計画が必要です。
資金計画を立てる前に抑えておきたい金利について解説します。
住宅ローンの金利は大きく固定と変動に分けられます。
固定は原則として1度ローンの利率を決めたら返済終了まで利率が変わりませんが、変動は6か月ごと利率を見直してその時々に応じて利率が変わります。
金融機関によっては契約時に決めた年数の間だけ固定にし、年数経過後は変動もしくは再度固定を選択できるローンもあります。
それぞれのメリットやデメリットを見ていきましょう。
まず固定のメリットは、返済計画が立てやすいこと、急に利率が上がってしまう心配がないことです。
ローンの借入中、利息が変わらないことは毎月の返済額も変わらないことと同義です。
一方デメリットは、変動に比べて利率が高くなる傾向がある点です。
対して変動のメリットは、固定に比べて利率が抑えられる傾向にあることです。
事実2018年現在、年1%を切る銀行も存在します。
デメリットはいつ金利情勢が変化するか分からないことから返済計画が固定よりも立てにくいことです。
ただし利率に大きな変化があったとしても毎月の返済額にすぐに影響が出ることはありません。
なぜなら金融機関では「125%ルール」と呼ばれる制度があるからです。
変動は6か月ごとに利率を見直すとお伝えしましたが、返済額自体の見直しが行われるのは5年に1度です。
つまり半年間で利息が大きく変わったとしても、5年ごとにしか支払い額は変化しません。
そしてこの返済額を見直す際に使われるのが先ほど紹介した125%ルールです。
もし万が一利率が当初の2倍になったとしても、毎月の支払額は125%を超えることはありません。
そのためこれまで毎月8万円ローンの支払いをしていた場合、どれだけ利率が上がったとしても実際に払う金額は25%増しの10万円以内ということになります。
金利が大きく変わっても毎月支払う金額の変化に上限があるなら問題ないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこのルールには大きな落とし穴があります。
返済期間が長くなってしまうことです。
利率が上昇すると、毎月支払っている金額に占める利息も大きくなります。
つまり元本が減りにくくなってしまうのです。元本が減らないまままた次の利率見直しで上昇すると、さらに元本が減らないという悪循環にも繋がります。
残念ながら金利の上昇リスクは誰にも予想できません。
ご自身の性格や家族のライフプランなど全てのことを踏まえた上で選択することをお勧めします。